22/07/2014
7月18日(金)、「東洋経済オンライン」主催のミートアップが開催された。
題して「Future Media Meetup ~日米ジャーナリズムの現在と未来~」。
『Wired』や『Fast Company』など、米国でも指折りのメディアで活躍する
若手ジャーナリスト2名をゲストに迎え、国際的に活躍する日本人ジャーナリストの
松村太郎氏と三橋ゆか里氏、そして「東洋経済オンライン」編集長の山田俊浩氏らによる
豪華なトークセッションが実現した。
(手前から)東洋経済オンライン編集長の山田俊浩氏、Wiredでシニアエディターを務めていたLaura Hudson氏、The Bridge・Japan Times・日経デジタルマーケティングなどで活躍中の三橋ゆか里氏、Wired・Fast Company・GQなどで執筆するBryan Lufkin氏、主催者の松村太郎氏。
トークセッションでは、雑誌とWebに対する日米ライター間の意識の違いや
ファクトチェックの重要性、SNSの活用方法からWebに適したビジュアル表現の話まで
幅広く議論された。
その中でも多くの時間が割かれた話題は、「SNSを活用したセルフブランディングの方法」だ。
登壇者の5名中4名がフリーランスのジャーナリストということで、
個としての自分をブランド化するセルフブランディングは、
仕事に直結する重要な取り組みだ。
今回は「フリーランスが学ぶべき5つのSNS活用法」と題して、
当日の議論のエッセンスを5つにまとめてご紹介する。
フリーランスのジャーナリストやライターの方だけではなく、
企業の広報担当や個人ブロガーの方にもおすすめしたい。
過去にアップした記事に、以前とは違う文章を添えてSNSに投稿することで、
再び読者の注目を集めることができる。
ただし、この方法には注意が必要だ。
むやみに投稿しても、「なんだ、また過去の記事か」と読者を失望させる可能性がある。
過去の記事をSNSに投稿する際は、「過去記事」「◯日前の記事」といった一言を
付け加える必要があるだろう。
記事のRTやQT(引用ツイート)がTwitterに投稿されたら、それをさらにRTしよう。
記事の情報がより多くの人の目に触れやすくなる。
タイムラインに画像が表示されると、それだけで注目が集まる。
文章だけの投稿よりも効果的なので、なるべく写真やイラスト付きの投稿を心がけよう。
その記事が読まれなかったのは、タイムリーな話題ではなかったからかもしれない。
適切な時期に記事を投稿すれば、読者が興味を持ってくれる可能性がある。
タイムリーでなくても、1番の方法で投稿し直してみるのも手だ。
読者は常に「新しい体験」を求めている。
SNSへの自動投稿機能は便利だが、TwitterとFacebookに投稿された内容が
まったく同じではつまらないし、「読者を大事にしていない」という印象を
与えてしまう。
140文字以内にタイトルとURLまで書かなければいけないTwitterでは
見出しがより重要になるし、見出しを書く必要がないFacebookでは
要約の内容で記事の中身が判断されることに留意する必要がある。
また、それぞれのSNSのユーザーの好みに合わせた内容で投稿すれば、より効果的だ。
たとえば米国では、Twitterユーザーはジョーク好きで、LinkedInの利用者は
ビジネス的な内容を好む。
Facebookは「両親が利用するダサいメディア」という扱いになっており、
ティーンエージャーはほとんど利用していない。
ちなみに、彼らはTumblrに移行したらしい。
「あの人の書いた記事が載っているなら読みたい」と、普段は読まない雑誌を買ったり、
あまり見ないサイトを訪れたりした経験はないだろうか。
どんなメディアに記事を書いても読者がついてきてくれるようになれば、セルフブランディングは大成功だ。
「あの人」になるための方法として、SNSの活用はとても有効である。
普段からライター自身が積極的に情報発信を行なっていくことで、
読者はライターを個人的に知っているかのような親しみを覚えるからだ。
ただし、せっかくSNSを活用しても、おもしろい記事を書かなければ読者はついてこない。
ライターとしてのテクニックを地道に磨きながら、SNSも有効に使っていきたいところだ。
(本文・イラスト:カクノ)
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