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『ベイマックス』が10倍楽しめる(ような気になれる)!ディズニー/ピクサー映画にソックリすぎてアレなアニメ特選

28/12/2014

 

ついに先週公開されました、ディズニーのフルCGアニメ映画『ベイマックス』

今年全国に吹き荒れた”アナ雪”旋風の追い風に加え、今作は主人公キャラが”日本人の少年”ということで、公開前から大注目の一作となっています。

 

日本では2Dの手書きアニメが今でも根強い人気を誇っていますが、いまや世界の主流はコンピューターを使った3DのCGIアニメ、いわゆる「3DCGアニメ」です。

世界初のフルCG、今では世界中のアニメスタジオで3DCGアニメ作品が製作されるようになりました。

なかにはハリウッド製作の映画に勝るとも劣らないクオリティの作品を生み出すところも出始めていますが、一方で、ディズニー/ピクサー作品に肉薄せんと追求した結果、なにやらソックリすぎて著作権という概念がアレなことになっている作品も少なくありません。

 

そこで今回は、見る者を思わず唸らせずにはいられない「世界の3DCGアニメ映画・おすすめトップランキング3」を紹介します!

これさえ見れば、『ベイマックス』のありがたみがさらに増すこと間違いなしですよ!

 

 

 

 

3位:『ウィングス』(2012, ロシア)

 

 

電車や車、そして飛行機……。

子どもたちを魅了する存在、「乗り物」。

そんな乗り物たちがまるで人間のようにモノを考え、感情を持っていたとしたら……そんな想像だけでファンタジーがほとばしるロマンチストなあなたにオススメの一作が、この『ウィングス』です。

 

その映像クオリティたるや、AmazonやYahoo!映画に「ピクサーの『プレーンズ』と間違えた」というレビューが次々と寄せられるほど。世界随一のアニメーションスタジオの作品と間違われるとは、まさに本物級と言っていいでしょう。

続々と書き込まれる「金の無駄」と言うレビューの数々には、思わず「感動はお金では買えない」という言葉の真実味を感じずにはおられません。

「登場キャラのほとんどが無生物」という設定のリアリティを極限まで追求した映像美には、「キャラクターの目が死んでいる」という惜しみない賛辞が寄せられています。

 

どこを切っても素晴らしい作品である『ウィングス』ですが、権威ある映画レビューサイト「IMDb」では、10点満点中3.3点という評価となっています。

呆れるほど理不尽極まりない低評価、これを誹謗中傷と呼ばずになんと言いましょうか。

このようなウェブ上での情報操作のひどさには、「我、ついに映画界の暗部を垣間見たり…!」と、ただただ嘆息するばかりです。やれやれ。

 

 

 

 

2位:『Ratatoing』(2007年,ブラジル)

 


 

名実ともに世界トップの3Dアニメスタジオ、ピクサー。

そのピクサー作品の中でも、特に高い評価を受けている(Metacritic)のが、『レミーのおいしいレストラン』(原題:” Ratatouille”)です。

味覚の天才ネズミが作り上げるレシピの数々が、スクリーンからも匂い立ってきそうなほど美しいCG映像で表現されたこの名作に真っ向から戦いを挑んだのがこれ、『Ratatoing』です。

 

実はこの『Ratatoing』、本家『レミー~』に負けず劣らず評価された作品で、そのスジのマニアからは“世界最低の3DCGアニメ”のひとつとして必ず名前が挙げられるほど、名の知れた作品です。

 

出典:Amazon.co.jp

出典:Amazon.co.jp

 

この著名にして名高い作品を製作したのが、ブラジルのCGI製作会社「Video Brinquedo」です。

 

ディズニーやピクサー、ドリームワークスといった超有名ドコロのアニメ映画を堂々とオマージュした作品を量産しているこの会社ですが、「技術力の高さだけは決して真似しない」という一本筋の通った気骨の強さを見せる一面もあり、どれもこれも泣く子も黙ってDVD取出しボタンを押す見事な出来栄えとなっています。

 

出典:Amazon.com(左上、右上、左下、右下)

出典:Amazon.com(左上右上左下右下

 

「似てるとか似てないとか、そんなことどうでもいいじゃないか……踊ろうぜ!」

 

Video Brinquedoから世界の子どもたちに贈られた一番大事なこと、それは底抜けに陽気なラテンの空気感なのでした。

 

 

 

 

 

1位:『雪の女王』(2012, ロシア)

 

出典:Wikipedia

出典:Wikipedia

 

これまで挙げた2作品のことを、心無い人達はきっとこう呼ぶでしょう……「パクリ」、と。

しかし、子ども向け映画というコンテンツの本質を理解していれば、そのようなレッテル貼りは簡単にはできないはずです。

ロシアの民俗学者、ウラジミール・プロップは、様々な昔話をわずか31種類の構造に分類して見せましたが、映画のストーリーも無限にあるわけではありませんので、どうしても作品同士で似通ってしまうことがあります。

まして「白雪姫」や「シンデレラ」のように、古い民話や古典をもとにして作られた作品の場合、みんながよく知っているストーリーをいかに味付けするかが腕の見せどころと言っても過言ではないでしょう。

 

あの『アナ雪』もまた、アンデルセン童話「雪の女王」を土台としていることはよく知られていますが、実はこの童話、かつてロシアのレフ・アタマーノフ監督の手で『雪の女王』(1957)として映像化され、宮﨑駿監督をはじめ、世界中のアニメーション作家たちに大きな影響を与えた物語でもあります。

つまり「雪の女王=<ロシア>+<アニメ>」と言っても過言ではないわけですが、そのロシアで制作され、なんとあのアナ雪の10ヶ月前に上映された、「雪の女王」をもとにしたアニメ映画が存在します。

 

ウィザード・アニメーション製作『雪の女王』(2012)です。

同じ童話が原作、ロシア製、その上公開が10ヶ月も早いだなんて……もはやアナ雪の存在がオコメツブくらいのサイズ感に感じられてしまいますね!

アナ雪の名曲「レット・イット・ゴー」は世界中の女性を勇気づけましたが、『雪の女王』にもたくさんのバ……シニア女性が登場し、「主人公を監禁する」、「主人公をモンスターに襲わせる」、「主人公の弟を誘拐する」など、老獪な手練手管を駆使してフリーダムな完熟ガールパワーを魅せつけてくれます。

ランダムに飛び出すロシアン熟ボディのイリュージョン、目にポイズンがレリゴーする妖艶な媚態の数々…そのパワフルさたるや、文字通り「ストーリーの流れをぶっ壊す」勢い……!

 

そろそろご理解いただけたでしょう。あらゆる点で優れたこの『雪の女王』こそ、「真のアナ雪」と呼ぶにふさわしい作品なのです。

 

 

ようこそ、3DCGアニメの深淵へ。

 

 

さて、今回は3作品+αをご紹介いたしましたが、まだまだ奥深く、そして闇も深いのがソックリアニメの世界。

Video Brinquedo作品のみならず、有名作品にそっくりな映画の評価の低さは、その作品がパクリか否か以前に、子どもたちの反応が悪いことが大きな理由となっているようです。

例えば、ちいさなネズミがおいしいレシピを作り上げる『レミーのおいしいレストラン』に対して、『Ratatoing』は「うごめく虫がはいった料理を小汚いネズミが頬張る」というシーンからはじまります。そりゃ、いくら子どもでも、そんなシーンを見せられてテンションは上がらないでしょう。

 

 

似ている、似ていない。

 

そんな大人の都合も大事かもしれませんが、それ以上に、子ども向け作品は「子どもが喜ぶ作品であること」を一番に考えて創っていただきたいものです。

 

 

 

(ライター:よむぺ  アイキャッチ:サーチナ)

 

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