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キミは知っていたか!よくわからないけどなんかクセになるダンスミュージック5選

23/10/2014

 

「ダンスミュージック」と聞いて何を思い浮かべるだろうか?

 

クラブに毎日通っているアナタも、音楽にあまり詳しくないアナタも、

とりあえず何か一曲以上、頭に思い浮かべていただきたい。

 

今回ご紹介する5つのダンスミュージックは、恐らくいまアナタの頭で鳴り響いているどの曲でもない。

通常のクラブやメディアではほとんどかからないような楽曲だ。

 

最初はとっつきにくいかもしれない。

何度もこのページを閉じたくなるかもしれない。

だが、騙されたと思って最後まで楽曲を聴きながら読み通してほしい。

気がつけばアナタは、パソコン、スマホの前で踊り狂っていることだろう。

 

 

Rotterdam Termination Source – Poing (1992年)

 

 

「バインバインバイン」というなんとも耳に残るリズムで始まるのがRotterdam Termination Sourceの代表曲「Poing」だ。

Rotterdam Termination Sourceはオランダのハードコア・テクノユニット。

「ガバ(Gabber/Gabba)」(日本では「ロッテルダムテクノ」とも言う)と呼ばれる高速BPMが特徴のハードコア・テクノを専門とし、その最初期を牽引したユニットだ。

 

こちらのブログによると、「ジュリアナ世代」なら一度は聴いたことがあるらしく、当時はテレビでもパワープレイされていたそうだが、はたして本当なのだろうか。

筆者は当時の人間ではないので知る由もないのだが、真実だとすれば日本全国で「バインバイン」鳴ってたということなのだろうか。なんともすごい時代である。

Wikipedia(英語)の記述によると、オランダとデンマークのチャートではなんと首位を獲得。

イギリスのチャートでも最高27位を記録するなどそれなりにヒットしているのは驚きだ。

 

個人的な聴き所は、途中(動画50秒あたり)「バインバイン」が一度いなくなってからの、しばらくして三三七拍子のリズムを刻みながら復活を遂げる瞬間だ。

そこからはもう安心して聴いていられる。日々の悩みなどバカらしくなってくるはずだぞ。

ちなみに、電気グルーヴのお二人はこの曲を「ばね」の愛称で親しんでいるそう。

 

Euromasters – Alles Naar De Klote!!! (1992年)

 

 

Euromasters(ユーロマスターズ)は先ほどのRotterdam Termination Sourceと同じ「ロッテルダムレコード」から多くのハードコア・テクノをリリースしたオランダのユニットだ。

 

ロッテルダムテクノは彼らの活動開始とともに始まったとすら言われており、決してマイナーな存在ではない。

 

そもそもロッテルダムテクノは、アムステルダムのDJたちがイギリスの曲を好んで流していたことにブチ切れて、カウンターとして作り上げられたジャンルだという。

楽曲の激しさもそんな怒りの情念から来ているのではと思わせられるほど激情的で下品な仕上がりになっており、もう最高である(ユーロマスターズ、ロッテルダムテクノの詳細はこのブログを参照されたい)。

 

1992年に電気グルーヴの石野卓球がオールナイトニッポンでユーロマスターズを紹介し始めてから、先ほどのRotterdam Termination Sourceも含め、日本全国にロッテルダムテクノが広まったとのことだ。

まったく、卓球氏の嗅覚はすごい。

 

 

Divine – Shake It Up (1983年)

 

 

ジョン・ウォーターズ監督のカルト映画『ピンク・フラミンゴ』で一躍人気を博したディヴァインの4枚目のシングル。

俳優、歌手、ドラァグ・クイーンなど多彩な顔を持つディヴァイン。

1988年に42歳という若さで他界するまで、精力的な活動を続けていた。

 

歌手としてのディヴァインは、1981年から80年代中盤にかけて、ボビー・オーランド(ボビー・O)のプロデュースで「Hi-NRG(ハイエナジー)」と呼ばれるジャンルの楽曲を多数リリース。ディスコ界で世界的に成功をおさめた(こちらのブログに詳しい)。

 

中でもこの「Shake It Up」は、ディヴァイン自身のインパクトの強い体躯、歌唱のパワフルさ、ボビー・Oの楽曲のグルーヴを高い水準で同時に楽しめるナンバーに仕上がっているだろう。

 

ボビー・Oと決別後の「I’m so beautiful」(1984年)も良い。

ディヴァインの楽曲はどれも心を奮い立たせてくれる。ぜひ他の楽曲も聴いていただきたい。

 

 

Funkot(ファンコット)

 

(※動画は「Billie Jean」のFunkotリミックス)

 

次に紹介する「ファンコット」は曲ではなく一つの音楽ジャンルだ。

このファンコット、TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」のリスナーなら既に親しみがあるだろう。

 

インドネシアにあるジャカルタのコタ地区を中心に局地的な盛り上がりを見せているジャンルだ。

オリジナル楽曲もあるが、中にはヨーロッパのテクノやトランス、日本のアニメソングなどが勝手にファンコットにリミックスされてクラブで流されるなどして、独自の進化を遂げている。

日本では2009年にDJの高野政所がファンコットを発見、上述のラジオ番組で紹介したことから日本国内でも知られるようになった。

 

ファンコットの特徴としては、180BPMを超えるテンポの速さ、「アーユーレディー!」や「ティッケー!」といったサンプリングボイスの多用、曲の中盤で急激にBPMが落ちる「ダウンビート」などがあり、かなり個性的なダンスミュージックになっている。
初聴時にはその楽曲の奇妙さゆえ、失笑を禁じ得ないが、しばらく聴いていると間違いなく心揺さぶられていることだろう。

 

 

李博士(イ・パクサ)

 

 

最後にご紹介するのは「ポンチャックの帝王」と呼ばれた李博士だ。

李博士はどの楽曲もすばらしく、一曲に絞ることが困難を極めたため、アーティストとしての紹介とさせていただく。

 

まず何も説明せずとも、上の動画を見ていただくだけでその魅力はすでに伝わったのではないかと思う。

わからなかった人はあと100回程度見ていただきたい。

それでもわからなかった人は胸を張ってこの動画を見たことを忘れてほしい。

 

「ポンチャック」とは韓国の大衆音楽で、日本で言う演歌のようなものだ。

日本では「ポンチャック・テクノ」と呼ばれている。

そのチープなリズムサウンドには妙にそそられる。

 

李博士は筆者(1989年生まれ)より上の世代であれば知っている人も多いかもしれない。

90年代中頃、わずかな期間ではあったものの、楽曲の新鮮さとコミカルなキャラクターから日本でブームとなり、某企業のCMにも出演していた。

その後、逆輸入される形で、韓国国内の若者たちの間でもそこそこヒットしたという。

 

 

◎おわりに

 

いかがだっただろうか。

あまりこのジャンルに足を踏み入れて来なかった人には刺激が強すぎたかもしれない。

音楽の世界は実に奥深い。

「こんな曲もあったんだ」と頭の片隅に置いてもらうだけで構わない。

アナタのミュージック・ライフがより豊潤なものになるはずだ。

 

最後は、李博士の名曲「SPACE FANTASY」を聴きながらお別れしよう。

 

 

 

(ライター・倉住亮多

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