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もっと良いアーティストが知りたい!ちょっとマニアックな「音楽の探し方」をまとめて紹介

03/11/2014

 

新しい音楽との出会い方は、いろいろある。

例えば、CMで流れるタイアップ曲、ドラマの主題歌、カフェで流れるBGMなどが耳から離れず、CDを買ったりしたことがあるだろう。

 

だが、音楽にのめりこんでいくと、次第に自ら新しい音楽を探すようになる。

いままで受け身的に音楽に出会っていた自分が、能動的に音楽に出会いに行くようになるわけだ。

 

そこでリスナーは、CDショップに足繁く通ったり、雑誌を読んでみたりして勉強するうちに、自分が世界中にある膨大な音楽の、ほんの一部しか知らないことに気づいて愕然とする…

そこで熱心なリスナーは、「もっと効率的に、もっとディープな音楽情報を手に入れる方法はないか!」と試行錯誤し始めるのである。

 

そこで本記事では、主に洋楽の検索に重点を置いた、ちょっとマニアックな「音楽の探し方」について、具体的なノウハウを紹介しよう。

 

 

好きなアーティストのWikipediaを調べる

 wikipedia

 

調べものの基本中の基本はやっぱり「Wikipedia」。Wikipediaからは、アーティストに関する実に様々な情報が手に入る。

例えば、好きなアーティストの所属レーベルや出身国はもちろん、音楽性についての解説や音楽史的な位置づけ、メンバーが過去に在籍していたバンドなど関連アーティストについての情報も知ることができる。これらの情報から、そのアーティストを、無数に張り巡らされている音楽ネットワークのひとつのノードとして捉えることができる。あとは、そこから派生している線を辿りアーティストを知ることで、自分の音楽世界がどんどん広がっていくのだ。

このような考え方が、音楽検索の基本となる。

 

 

Last.fmに登録する

 last.fm

 

Last.fmは、音楽に特化したSNSサービスだ。同サービスの特徴は、iTunesなどで聴いた音楽を自動的に記録してくれる機能である。ライフログとしても便利だが、Last.fmは音楽の鑑賞履歴からリスナーの音楽嗜好を分析して、「~に似ている」という形でおすすめのアーティストを紹介してくれる。また、アーティストページにはアーティストのMVなどのYouTube動画が埋め込まれているほか、そのアーティストで聴かれている頻度の高い曲のランキングなども表示される。

特に便利なのは、アーティストページにある「テイストの似たアーティスト」をリストアップしてくれる機能だ。同欄に表示されるアーティストのページを延々と渡り歩き、動画で音源をチェックするという作業が、Last.fmのなかだけで完結するのは非常に便利だ。

 

 

Amazonのアーティストページを見る

 

amazon 

 

Amazonのアーティストページを見たことがあるだろうか。試しに好きなアーティストの名前を検索ボックスに入力して、出てきたアルバム商品名の隣にあるアーティスト名をクリックしてみてほしい。同ページには、「こんな商品も買われています」という項目があり、アーティストが8組ほどリストアップされている。Last.fmの「テイストの似たアーティスト」と同様の機能だが、Last.fmよりもアーティストのチョイスが広範に渡っているような気がする。動画のリンクなどは掲載されていないが、購入までの流れは当然スムーズだ。

 

 

ロックフェスに出演するアーティストをチェックする

 

summersonic 

 

これまで紹介した3つの手法は、自分の好きなアーティストに関連する音楽を効率的に探す、いわば「レコメンド」の仕組みを活用したものだ。一方、いま注目すべきアーティストをチェックしたいのなら、国内外のロック・フェスティバルに出演するアーティストを公式ホームページなどから調べて、片っ端から聴いてみるといい。「FUJI ROCK FESTIVAL」や「SUMMER SONIC」など国内の大型ロックフェスはもちろん、米国で開催される「South by Southwest」(SXSW)の出演アーティストも要チェックだ。もちろん、実際にフェスにいってライブを聴いてみるのもおすすめ。見知らぬアーティストのライブに思わずグッとくるかも知れない。

 

 

YouTubeを活用する

 youtube

 

YouTubeには二通りの使い方がある。ひとつは、好きなアーティストの関連動画から未知らぬアーティストのライブ動画やMVを探す、「レコメンド」的な手法だ。ひたすら動画から動画を渡り歩くのは、丸一日続けても飽きない中毒性のある作業である。もうひとつは、「YouTubeチャンネル」を活用する方法だ。有名なものに、シアトルのラジオ局である「KEXP」がある。同チャンネルでは、様々なアーティストが同ラジオで収録したスタジオ・セッション映像が公開されている。かなりの頻度で動画がアップロードされているし、膨大なアーカイブ動画を遡ることもできる。なにより、違法にアップロードされたライブ動画などとは比べものにならないほど画質が綺麗だし、スタジオ・セッションならではのリラックスした表情で演奏するアーティストの姿が見られるところが魅力だ。

 

 

レーベルから探す

 killrockstars

 

邦楽ではあまり馴染みがないかもしれないが、洋楽ではインディペンデント・レーベルが数多くあるため、「お気に入りのレーベルから出るバンドだから聴いてみよう」という発想が一般的だ。その理由はレーベルごとにカラーがあるからで、例えばニルヴァーナやマッドハニーなどのアーティストを輩出してグランジ・ロックブームの立役者となった「Sub Pop」、強いメッセージ性を持ち、ジャンルとしては「Post Punk」に分類されるロックバンドを数多く輩出する「Kill Rock stars」などのレーベルには、特定のファンがついている。このような探索手法は、YouTubeチャンネルなどと同様、「レコメンド」に対して「キュレーション」に位置づけることができるだろう。

 

 

プロデューサーやレコーディング・エンジニアから探す

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かなりマニアックだが、プロデューサーやレコーディング・エンジニアに注目してアーティストを探すという手法がある。彼らがレコーディングにおいてサウンドに及ぼす影響は絶大であり、アーティストは「あのアルバムを手掛けたプロデューサーに録音してほしい」と考えて人選している。つまり、あるアルバムの音が気に入れば、そのアルバムをプロデュースしている別のアルバムを聴いても気に入るかもしれない、ということだ。有名なプロデューサーに、自身もバンドのギタリストとして活躍しており、ピクシーズやメルト・バナナなどのレコーディングを手掛けた「スティーヴ・アルビニ」という人物がいる。彼の参加作品を聴けば、パンクロックシーンの重要なアルバムに何枚も出会うことができるだろう。

 

 

レンタルショップ「ジャニス」に行く

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最後に、いままで紹介した手法で知り得たマニアックなアーティストの音源を手に入れる方法として、東京都の神保町にあるレンタルショップ「ジャニス」を紹介しよう。

同店はTSUTAYAなどの大手レンタルチェーンにはないマニアックな品揃えが特徴で、インディー盤や廃盤が手頃な価格で借りられる。もちろんCDを買ったりダウンロードしたりするほうが手っ取り早いが、「TSUTAYAでは取り扱っていないけれど、CDを買うにはお金がない」という貧乏リスナーにとっては救世主のような存在である。また、陳列棚は細かくジャンル分けがなされており、どの棚の音楽に惹かれるのかを意識することで、おのずと自分の趣味・嗜好がわかってくる。さらに、「店員のおすすめ」として各ジャンルのCDがピックアップされているので、新しい音楽との出会いの場としても活用できる。

 

 

おわりに

 

本記事ではあえて、「実際に店舗に行く」や「雑誌を読む」など定番の音楽探索手法は取り上げなかった。しかし、定番の手法が劣っているわけではない。実際、音楽通の友人たちに「どうやって音楽を探しているの?」と聞くと、「定期的にタワレコの特集コーナーをのぞくのが一番役立つ」という回答が多かった。

特に、店舗でジャケ買いするなど、新しいアーティストとの「偶然の出会い」は、自分の趣味嗜好に最適化されたレコメンドシステムのようなものではなかなか起きにくい。

 

また、SoundcloudやBandcampなどのアマチュアアーティストを中心とする音楽配信プラットフォームについても取り上げなかった。これは、また別の機会に紹介することとしたい。

 

本記事で紹介した手法は、情報のチャンネルを増やすようなつもりで活用してみてほしい。

 

 

(ライター:カガワ)

 

 

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