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「ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート」見どころ特集

27/12/2014


今年も残すところあと5日となりました…は、はやいですね。

 

さて、お正月には年末の「第九」に続いて、

日本でも有名なクラシック音楽関連のイベントが控えています。

 

それが、ウィーン・フィルが毎年1月1日に開催している

「ニューイヤーコンサート」です。

世界に同時生中継されているため、

日本だと1月1日午後7時〜午後10時 NHK Eテレでの放送になります。

 

今回は、そんなウィーン・フィルの「ニューイヤーコンサート」の見どころをご紹介します♪

 

 そもそもどういう演奏会なの?

 

 

毎年1月1日にウィーン楽友協会大ホールで行われる演奏会です。

1939年12月31日にクレメンス・クラウス指揮で開催されたのが起源で、

その後1月1日の正午(現地時間)に開催されるのが定着しました。

毎年異なる著名な指揮者が登場し(同一指揮者が複数回登場することもある)、

2002年には小澤征爾さんがアジア人で2人目の指揮者となりました。

(1人目は2015年に3回目の指揮者を務めるインド出身のズービン・メータ!)

世界各国に向けて衛星生中継が行われる、大きな演奏会です。

 

 

曲目の選定はヨハン・シュトラウス協会会長や

シュトラウス研究家など「シュトラウス一家の権威」が集まって行われ、

そこで決まった提案が指揮者とウィーン・フィルに送付されて、

この両者で検討されるとのこと。

ポピュラーで取り上げられる回数の多い曲と、

なじみのない曲やニューイヤーコンサート初登場の曲を

出来るだけ交互に演奏するプログラムになるよう吟味されるのだとか。

 

ワルツやポルカが多いので、曲を聴くだけでも楽しいのですが、

それ以上に演奏している団員達の楽しそうな様子が見ていて楽しくなってきます。

曲数は20近くあるのですが、1曲が短めで、

例えば「鍛冶屋」のように、

それぞれ副題のようなテーマを持った曲も多いので、

聴きやすいと思います。

 

 

 

見どころ!“ウィンナ・ワルツ”

 

 

前項にも書いたように、新しい1年が始まる一発目の演奏会ということで、

1曲の時間が短く、軽く楽しめる曲が多いのが特徴なのですが、

ここで、見どころとして特に強調したいのが、“ウィンナ・ワルツ”です。

 

19世紀のウィーンで流行し、ウィーン会議を通してヨーロッパ中に広まっていった3拍子のワルツである。ダンス音楽団の団長であったヨーゼフ・ランナーと「ワルツの父」と呼ばれるヨハン・シュトラウス1世の2人がウィンナ・ワルツの創始者と言われている。ヨハン・シュトラウス2世は、父の後を継ぎウィンナ・ワルツの様式を完成させ、黄金時代を築き「ワルツ王」と称される。(中略)ウィンナ・ワルツにおける3拍子は、3拍が均等な長さを持たず、2拍目をやや早めにずらすように演奏され、独特の流動感を生んでいる。

—Wikipediaより

 

楽譜上ではただの3拍子なのですが、

日本人が歌う演歌と外国人が歌う演歌が何となく違うように、

やはりそこで生まれ育った人が生み出すリズムは独特のものがあるようです。

 

ちなみに、よりそれっぽく演奏するために、私が受けたことのある指示は、

・1拍目を長くとって後ろの2、3拍を短く詰める

・(ワルツを踊るときのステップから考えて)1、2拍は普通に進行するが、2拍目と3拍目の間が少し開く

などでした。

日本のオーケストラが演奏すると、1、2、3拍が均等になり、

曲の流れがなめらかになりにくいイメージがあります。

日本人の真面目さの現れでしょうか…?笑

 

また、近年はアンコールで恒例の「美しく青きドナウ」で、

バレエとのコラボレーションも見られるようになりました。

キレイな宮殿で踊るダンサー達にも注目です。

 

↓こちらは2012年の映像

 

 

 

 

 見どころ!“お茶目な演出”

 

 

このニューイヤーコンサートならではで、

普段の演奏会ではなかなか見られないのが、

お茶目な演出の数々。

20曲近くのうち、何曲かで奏者や指揮者による演出が入ることがあるのです。

これまでのいくつかをご紹介しましょう。

 

ヨハン・シュトラウス/ポルカ「狩り」 指揮:リッカルド・ムーティ

 

すでに、ムーティの指揮だけで迫力充分なのですが、

狩りということで、狩人が使う「アレ」が登場します。

 

ジョセフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル「スポーツ・ポルカ」 指揮:ジョルジュ・プレートル


(※前に説明があるため、曲の開始は30秒付近からです)

 

スポーツ・ポルカということで、団員がみんなタオルを巻いて演奏しています。

(暇なトロンボーンがタオルで遊んでいるのにも注目?)

途中からコンサートマスターが荒ぶって……

リアルタイムで見ていた中で、個人的には一番印象に残っている演出でした。

 

 

ジョセフ・シュトラウス/ポルカ「鍛冶屋」 指揮:マリス・ヤンソンス

 

ワルツは何かをモチーフにしたものが多いと前述しましたが、

この曲は一番モチーフが分かりやすい曲の1つだと思います。

ウィーン少年合唱団とのコラボレーションもありつつ、

指揮者のヤンソンスが鍛冶屋になりきります……!

 

 

ニューイヤーコンサートで演奏される “お茶目な演出”がある曲は、

指揮者が一番楽しそうに見える気がします。

これぞ、普段の演奏会ではなかなか見られない一面が楽しめる

という一番の見どころではないでしょうか!

 

 

 

 おわりに 〜2015年のコンサートは…?〜

 

 

さて、気になる今年のコンサートですが、

指揮者は2007年以来のズービン・メータです。

 

1936年、インド生まれのメータは、これまでロサンゼルス・フィル、ニューヨーク・フィルの音楽監督を歴任し、現在はイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、日本でも絶大な人気を誇る。1990年に初めてニューイヤーコンサートを指揮して以来、1995、1998、2007年に続き、2015年が5回目の登場となる。

NHKホームページより

 

また、曲目は以下の通り。

 

フランツ・フォン・スッペ;序曲「ウィーンの朝、昼、晩」
ヨハン・シュトラウス2世;ワルツ「東洋の物語」op.444
ヨーゼフ・シュトラウス;ポルカ・フランセーズ「ウィーンの生活」op.218
エドゥアルト・シュトラウス;ポルカ・シュネル「人が笑い生きるところ」op.108
ヨーゼフ・シュトラウス;ワルツ「オーストリアの村つばめ」op.164
ヨハン・シュトラウス2世;ポルカ・シュネル「ドナウの岸辺から」op.356

<休  憩>

ヨハン・シュトラウス2世;常動曲op.257
ヨハン・シュトラウス2世;ワルツ「加速度」op.234
ヨハン・シュトラウス2世;ポルカ「電磁気」op.110
エドゥアルト・シュトラウス;ポルカ・シュネル「蒸気を立てろ!」op.70
ヨハン・シュトラウス2世;ワルツ「エルベ河にて」op.477
ハンス・クリスチャン・ロンビ;シャンパン・ギャロップop. 14
ヨハン・シュトラウス2世;ポルカ・フランセーズ「学生ポルカ」op.263
ヨハン・シュトラウス1世;自由行進曲op.226
ヨハン・シュトラウス2世;アンネン・ポルカop.117
ヨハン・シュトラウス2世;ワルツ「酒、女、歌」op.333
エドゥアルト・シュトラウス;ポルカ・シュネル「粋に」op.221

<アンコール>

ヨハン・シュトラウス2世;ワルツ「美しき青きドナウ」op.314
ヨハン・シュトラウス1世;ラデツキー行進曲 op.228

—NHKホームページより

 

2007年の際には、こんなお茶目な曲もやったズービン・メータ。

ということは来年も…?

演出が楽しみです。

 

年末やお正月の喧噪に疲れたという方は、ぜひご覧になることをおすすめします。

ご紹介した見どころだけでなく、ホールも豪華でキレイなので、

目でも耳でも楽しめること間違いなしです!

普段抱いているクラシック音楽のイメージが覆るかもしれませんよ♪

 

リファレンス

Wikipedia

 

(ライター:シムラ アイキャッチ:http://www.mozart.co.at/Musikverein-Vienna-Images/

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